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基礎知識

電動工具の品番の読み方|「本体のみ」と「セット」のちがいと、どれを買えばいいか

更新/tsukuru 編集部

インパクトドライバーを買おうとお店のページを開くと、同じ道具なのに、3万円ほどのものと、8万円をこえるものが並んでいます。「安いほうでいいか」と選んで、届いた箱を開けたら、バッテリーが入っていなくて動かない。

電動工具で、はじめての人がやりがちな失敗です。

値段の差を作っているのは、品番の後ろに付く記号。記号がちがえば、道具は同じでも「箱の中身」がちがいます。読み方は、思っているよりずっとかんたんです。

本体のみとセットのちがい。本体のみは道具だけで、バッテリーと充電器は入っていない。セットはバッテリー・充電器・ケースつきで、すぐ使える。買う前に、箱の中身を確かめる

同じ道具でも、箱の中身で値段が変わる

コードレスの電動工具は、本体・バッテリー・充電器の3つがそろって、はじめて動きます。このうち、どこまでが箱に入っているかで、売り方が2つに分かれます。

売り方箱の中身向いている人
本体のみ道具だけ。バッテリーも充電器も入っていない同じメーカーのバッテリーと充電器を、もう持っている人
セット本体・バッテリー・充電器・ケースそのメーカーの道具を、はじめて買う人

「本体のみ」が売られているのは、バッテリーを使い回せるからです。同じメーカーの同じシリーズなら、インパクトドライバーのバッテリーが、丸ノコにも掃除機にも付きます。2台目からは、道具だけ買えばいい。そのための売り方です。

裏を返すと、はじめての1台には向きません。あとは「どの記号が、本体のみなのか」を知っておくだけです。

メーカーごとの、品番の読み方

本体のみの品番の例。マキタは TD173DZ、HiKOKI は WH36DD(NN)、京セラは DBL3600

マキタ:型番のあとが「Z」なら、本体のみ

マキタは、型番のあとに、アルファベットを続けて書きます。18V のインパクトドライバー TD173D なら、こうです。

品番箱の中身値段(税別)
TD173DRGX本体・バッテリー2個(6.0Ah)・充電器・ケース83,000円
TD173DX本体・バッテリー2個(6.0Ah)・ケース
(充電器なし)
74,500円
TD173DZ本体のみ29,700円

2026年10月10日時点の標準小売価格(税別)です。お店の値段は、ボタンの先で確かめてください。

覚えるのは1つだけ。型番のすぐあとが「Z」なら、本体のみです。

セットのほうの記号は、道具によって変わります。40Vmax の TD002G では、フルセットは「TD002GRDX」で、RGX ではありません。1文字ずつの意味は、製品ページにも書かれていないので、覚えなくて大丈夫。「Z でなければ、何かが付いている。何が付くかは、箱の中身の欄で見る」。これで足ります。

その「何か」に気をつけたいのが、TD173DX です。セットなのに、充電器が入っていません。「セット」と書いてあっても、中身は1つずつ確かめる。ここが大事なところです。

色は、いちばん最後の1文字。何も付かなければ青、B は黒、O はオリーブです。TD173DZB なら「本体のみの黒」と読めます。

マキタの緑の DIY 向けは、本体のみが無い

緑色の DIY 向けの型は、少しちがいます。18V の MTD002D には、本体のみの品番がありません。

品番箱の中身値段(税別)
MTD002DSAX本体・バッテリー2個・充電器(約40分で充電)・プラスチックのケース33,600円
MTD002DWA本体・バッテリー1個・充電器(約105分で充電)・ソフトケース25,600円

2026年10月10日時点の標準小売価格(税別)です。

どちらを買っても、その日から使えます。ちがうのは、バッテリーの数と、充電の早さ。8,000円の差で、バッテリーがもう1個と、倍以上早い充電器が付いてくると考えると、SAX のほうが割安です。

マキタ

TD173DRGX(バッテリー2個・充電器・ケースつき)

83,000円税別・標準小売価格(2026年10月10日時点)。お店の値段は、ボタンの先で確かめてください

マキタの公式ページ

マキタ TD173D は、どの品番を買えばいい?

HiKOKI:かっこの中が「NN」なら、本体のみ

HiKOKI は、型番のあとに、かっこを付けて書きます。36V のインパクトドライバー WH36DD で見てみましょう。

品番箱の中身値段(税別)
WH36DD(2XH)本体・バッテリー2個・急速充電器・ケース87,200円
WH36DD(NN)本体のみ32,700円

2026年10月10日時点の希望小売価格(税別)です。

かっこの中が「NN」で始まっていれば、本体のみです。お店では、色の記号が付いて (NNB)(黒)のように書かれていることもありますが、頭の NN は変わりません。

セットの記号は、マキタと同じで、型によってばらばらです。18V の WH18DC のフルセットは (2XPZ)。DIY 向けの FWH18DA は、(BG) がバッテリー1個、(2BG) がバッテリー2個で、本体のみはありません。ここでも、覚えるのは「NN」だけで十分です。

HiKOKI

WH36DD(2XH)(バッテリー2個・充電器・ケースつき)

87,200円税別・希望小売価格(2026年10月10日時点)。お店の値段は、ボタンの先で確かめてください

HiKOKI の公式ページ

HiKOKI WH36DD の品番と、36V が要る人・要らない人

京セラ:セットに「L1」「L2」が付く型がある

京セラには、セットの品番の最後に「L1」「L2」のような記号が付いて、それを取った品番が本体のみ、という型があります。

道具セット本体のみ
充電式ブロワーDBL3600L2
56,900円
DBL3600
31,700円
充電式ハンディチェンソーBHCS-1810L1
28,300円
BHCS-1810
14,800円

2026年10月10日時点のメーカー希望小売価格(税別)です。

ただ、記号だけで決めつけるのは禁物です。家庭向けのインパクトドライバー BID-1805 は、L1 のような記号が付いていませんが、バッテリー2個と充電器が入ったセットです。本体のみがある型は、製品ページに「本体のみ」の値段が並んで書かれているので、そこを見るのがいちばん確かです。

「本体のみ」を買ってしまう失敗の、防ぎ方

買う前に見る3つ。バッテリーの個数と容量、充電器が付くか、ケースが付くか

失敗が起きやすいのは、値段の安い順に並べたときです。本体のみは、セットより何万円も安いので、いちばん上に出てきます。

買う前に、お店のページで、次の3つを見てください。

  • バッテリーの個数と容量:「バッテリー別売」「本体のみ」と書かれていたら、入っていません。2個あると、片方を充電しているあいだも、もう片方で作業を続けられます。容量は「Ah」の数字で、大きいほど長く使えます。TD173D のセットに付く 6.0Ah なら、65mm の木ネジを約960本。MTD002D に付く 2Ah なら、約230本が目安です(メーカーの公表値)。
  • 充電器:セットでも、充電器が付かないものがあります。付いていても、充電にかかる時間が、型によって大きくちがいます。
  • ケース:無くても動きます。ただ、ビットや予備のバッテリーをまとめてしまえるので、はじめての1台なら、付いているほうが片づけが楽です。

商品名や説明に「本体のみ」「バッテリー・充電器別売」の言葉がないか。これを確かめるだけで、失敗はほぼ防げます。

どれを買えばいいか

  • そのメーカーの道具をはじめて買う人は、セット。バッテリー2個と充電器が付くものを選べば、まちがいありません。
  • 同じメーカー・同じシリーズのバッテリーと充電器を、もう持っている人は、本体のみ。
  • どちらか迷う人も、セット。本体のみを買って、あとからバッテリーと充電器を別々にそろえると、たいてい高く付きます。

HiKOKI の WH36DD で計算してみます。本体のみとセットの差は 54,500円。同じバッテリー2個と充電器を別々に買うと、84,700円です(税別の希望小売価格・2026年10月10日時点)。3万円も多く払うことになります。

もう1つ、本体のみを買うときの注意です。「同じメーカーなら、どのバッテリーでも付く」わけではありません。マキタの緑の DIY 向けと、青い 18V は、別のバッテリー。HiKOKI も、18V 専用のバッテリーは、36V の道具には使えません。手もとのバッテリーが、その道具に使えるものかどうか。買う前に、メーカーの製品ページで確かめてください。

迷ったら

マキタは「Z」、HiKOKI は「(NN)」。この2つが、本体のみの印です。ほかの記号は、覚えなくてかまいません。箱の中身の欄で、バッテリーの個数・充電器・ケースを見る。それだけで、品番に振り回されなくなります。

はじめての1台なら、セットを選んでおけば大丈夫。箱を開けて、充電して、その日のうちに最初のビスを打てます。

はじめてのインパクトドライバーの選び方