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選び方はじめてのインパクトドライバーの選び方|DIY におすすめの1台は、使い方で決まる
棚を作りたい。ウッドデッキのゆるんだビスを締め直したい。そう思って売り場に行くと、インパクトドライバーは 2万円台から 9万円台まで、ずらりと並んでいます。色も、電圧も、品番もばらばら。どれが自分に合うのか、見当がつかないのがふつうです。
でも、決めることは3つしかありません。電圧、プロ用か DIY 用か、そして、どのメーカーのバッテリーにするか。
中でもいちばん大事なのは、3つめのバッテリーです。なぜそうなのか、順番に見ていきましょう。

インパクトドライバーで、何ができる?
インパクトドライバーは、ネジを回しながら、回る向きにハンマーで細かく打撃を加えて締めこむ道具です。手回しのドライバーでは歯が立たない長い木ネジも、軽い力で、ぐいぐい入っていきます。
- 得意なこと:木ネジ(コーススレッド)を締める・ゆるめる。棚、ウッドデッキ、フェンス、家具の組み立てに。このあと出てくる3つの型は、どれも 125mm までの長いビスに対応しています。
- できること:先のビットを、軸が六角の穴あけ用(別売)に替えれば、木に下穴をあけられます。ソケットに替えれば、ボルトも締められます。
- 苦手なこと:小さなネジや、やわらかい板。力が強いので、ネジの頭をつぶしたり、板を割ったりしやすくなります。こまかい組み立てや穴あけが中心なら、回す力を調節できる「ドリルドライバー」のほうが向いています。
「長いビスをたくさん打つなら、インパクトドライバー」。こう覚えておけば大丈夫です。
電圧で、何が変わる?

箱に大きく書いてある「18V」「36V」は、バッテリーの電圧です。高いほど力が強く、そのぶん少し重く、値段も上がります。
| 電圧 | 代表の型 | 締める力 | 重さ |
|---|---|---|---|
| 18V(DIY 用) | マキタ MTD002D | 最大 155N・m | 1.3kg |
| 18V(プロ用) | マキタ TD173D | 最大 180N・m | 1.5kg |
| 36V | HiKOKI WH36DD | 最大 200N・m | 1.6kg |
| 40Vmax | マキタ TD002G | 最大 220N・m | 1.6kg |
重さは、バッテリーをふくみます。
いちばん上と下で、締める力は 65N・m の差。数字だけ見ると大きく感じますが、DIY 用の 155N・m でも、125mm の長いビスまで対応しています。棚やデッキでよく使う 40〜90mm のビスで、力不足を感じることは、まずありません。
DIY なら、18V で十分です。36V や 40Vmax は、太いビスを一日に何百本も打つ、職人さんのための道具。「大は小をかねる」で選ぶと、重さと値段で損をします。
ちなみに、マキタの「40Vmax」は、フル充電のときの電圧で呼んでいる名前で、電源としては 36V です。HiKOKI の 36V と同じクラス、と思っておけば大丈夫です。
プロ用と DIY 用は、どこがちがう?
マキタには、青いプロ用と、緑の DIY 用があります。同じ 18V どうしで、くらべてみます。
| 項目 | プロ用 TD173D | DIY 用 MTD002D |
|---|---|---|
| 締める力 | 最大 180N・m | 最大 155N・m |
| 長さ | 111mm | 143mm |
| 付いてくるバッテリー | 6.0Ah が2個 | 2Ah が2個 |
| 1回の充電で締められる木ネジ(65mm) | 約960本 | 約230本 |
| フルセットの値段(税別) | 83,000円 | 33,600円 |
木ネジの本数は、バッテリー1個での目安です(メーカーの公表値)。値段は、2026年10月10日時点の標準小売価格です。お店の値段は、ボタンの先で確かめてください。
力の差は、思ったより小さい。大きくちがうのは、バッテリーの大きさと、値段です。
プロ用は、朝から夕方まで使い続ける前提で作られています。だからバッテリーが大きく、1回の充電で4倍以上のビスを打てる。DIY 用は、週末に数時間使う前提です。それでも 230本。棚なら、何台も作れる数です。
年に数回の DIY で、約5万円高いプロ用を選ぶ理由は、あまりありません。毎週のように何か作る人なら、話は別です。
いちばん大事なのは、バッテリーで選ぶこと
コードレスの道具は、バッテリーを使い回せます。インパクトドライバーのバッテリーを、丸ノコにも、掃除機にも、草刈機にも付けられる。2台目からは道具だけを買えばいいので、ぐっと安くそろいます。
ただし、使い回せるのは、同じメーカーの、同じシリーズの中だけです。最初の1台を選ぶことは、これから何年も付き合うバッテリーを選ぶことでもあります。
- マキタの青い 18V:TD173D のシリーズ。プロ用で、道具を増やしていく人向けです。
- マキタの緑:MTD002D のシリーズ。「ライトバッテリ」という専用のバッテリーを使います。青い 18V のバッテリーは付かないので、青と緑は別のシリーズと考えてください。
- HiKOKI のマルチボルト:WH36DD のシリーズ。36V の道具にも、18V の道具にも使えるバッテリーです(一部、使えない道具があります)。
決めかねたら、「次に欲しい道具」を1つ思い浮かべてみてください。それが、どのシリーズにあるか。家族や友人が使っているメーカーに合わせるのも、いい決め方です。
「本体のみ」に気をつける
同じ型でも、箱の中身で品番と値段が変わります。TD173D なら、バッテリー2個・充電器・ケースつきの TD173DRGX が 83,000円、道具だけの TD173DZ が 29,700円です(税別の標準小売価格・2026年10月10日時点)。
安いほうは「本体のみ」。バッテリーも充電器も入っていないので、これだけ買っても動きません。はじめての1台は、バッテリーと充電器の付いたセットを選んでください。
見分け方は、マキタなら型番のあとが「Z」、HiKOKI ならかっこの中が「(NN)」。緑の MTD002D には、本体のみがそもそも無いので、まちがえる心配がありません。
あなたなら、これ

ここまでの話を、3つの使い方に当てはめます。順位ではありません。使い方がちがえば、合う道具もちがう、というだけです。
年に数回の DIY なら、マキタの緑 MTD002D
棚を作る、家具を組み立てる、ゆるんだビスを締め直す。こういう使い方なら、これで足ります。バッテリー2個・充電器・ケースが付いて、買ったその日から使えます。
知っておいてほしいのは、バッテリーが緑のシリーズ専用だということ。先々、青いプロ用の道具まで広げるつもりなら、次の TD173D を先に考えてみてください。
マキタ
MTD002DSAX(DIY 向け 18V・バッテリー2個・充電器・ケースつき)
33,600円税別・標準小売価格(2026年10月10日時点)。お店の値段は、ボタンの先で確かめてください
マキタの緑 MTD002D・MTD001D は、どこまでできる?
道具を増やす・大きなものを作るなら、マキタ TD173D
ウッドデッキや小屋を一から作る。丸ノコや草刈機も、いずれマキタでそろえたい。そういう人は、最初から青い 18V にしておくと、バッテリーをそのまま回せます。
プロ用と聞くと身がまえますが、TD173D には、引き金をいっぱいに引いても、ゆっくり回り始める「木材モード」があります。回し始めにネジの頭をつぶす失敗を、道具のほうで防いでくれる。はじめての人にこそ、ありがたい作りです。
マキタ
TD173DRGX(プロ用 18V・バッテリー2個・充電器・ケースつき)
83,000円税別・標準小売価格(2026年10月10日時点)。お店の値段は、ボタンの先で確かめてください
マキタ TD173D のセットの品番と、DIY ならどれを買うか
HiKOKI の道具を持っている・36V が要るなら、WH36DD
HiKOKI のマルチボルトのバッテリーを、もう持っている人は、WH36DD の本体のみ(32,700円・税別の希望小売価格・2026年10月10日時点)を足すのが、いちばん安く済みます。太い金物ビスをたくさん打つような、力の要る作業を考えている人にも、36V は頼りになります。
気をつけたいのは、HiKOKI の 18V 専用のバッテリーは、WH36DD には使えないこと。手もとのバッテリーがマルチボルトかどうか、先に確かめてください。バッテリーが無ければ、下のフルセットを。
HiKOKI
WH36DD(2XH)(36V・バッテリー2個・充電器・ケースつき)
87,200円税別・希望小売価格(2026年10月10日時点)。お店の値段は、ボタンの先で確かめてください
HiKOKI WH36DD の品番と、36V が要る人・要らない人
使う前に、これだけは
インパクトドライバーは、回る力の強い道具です。箱に入っている取扱説明書の「安全上のご注意」に、使う前に一度、目を通してください。とくに大事なのは、次の3つです。
- 作業のときは、保護メガネをかける
- 軍手のように、回る部分に巻きこまれるおそれのある手袋は着けない。だぶだぶの服やネックレスも同じです
- ビットを付け替えるときは、かならずバッテリーを外してから
迷ったら
年に数回なら、緑の MTD002D。道具を増やしていくなら、青い TD173D。HiKOKI のマルチボルトがあるなら、WH36DD。そして、はじめての1台は、かならずセットで。
最初の1台は、気負わずに選んで大丈夫です。長いビスが、力を入れなくてもすっと入っていく。そこから、作れるものが一気に広がります。